祈りの話を聞く
ヴェール : (こそ)
ナイゼル : お、ヴェールさん!こっちの部屋に来たってことは……
ヴェール : あ、えっとお……この間からお仕事お手伝いさせてもらうことになりまして〜……
ナイゼル : なるほどね。なら同僚じゃん、よろしくな
ヴェール : っていっても印刷のお手伝いとかなので、記事書くかはわかんないですけど〜……
ナイゼル : いや〜私ばっかり書いてて悪いなと思ってたとこだからヴェールさんも書くと良いよ、ねっ!
ヴェール : 機会があれば〜……あ、じゃなくて! ナイゼルさん、大丈夫でした? 巻き込まれませんでした?
ナイゼル : む、何ぞあったか?
ヴェール : ……ってことは大丈夫そうですね。よかった……その
ヴェール : 街で、戦いがあったみたいで……騎士団の方々もたくさん出てて……(──彼女が街、というからには、それは恐らく上層を指すものだろう)
ナイゼル : 街中で何かってのは不穏当……だなあ……
ヴェール : 劇場の方で、なにかあったみたいで……私は今日日中おやすみだったので、巻き込まれなかったんですけど……
ヴェール : でも、なんともないなら良かった……
ナイゼル : 何かあったんなら騎士団連中は今日忙しいかもなあ〜そろそろ新しい記事的に演習頼みたかったんだけども
ヴェール : そっちのお話なら聞けるかもしれないですけど……ともかく、よかったです。怪我とかなくって……
ナイゼル : ふふふ、ヴェールさん心配してくれたんだ?
ヴェール : ……え?あ、あー、えっと……
ヴェール : い、一応、そのほら。記者さんですし、そういうところにも行くかもっておもって……
ナイゼル : 街の情勢が動くような記事よりは、その日一寸だけ笑える記事のが私は好きだよ
ヴェール : ……そう、ですか。いや、それならいいんですけど……。
ナイゼル : ま、ネタ探しでも行くか?浮かない顔してるぜ
ヴェール : え、えあ、あー……
ヴェール : す、すみません!それはまた今度に〜……
ナイゼル : いいよ気にすんなって。あ、でも記事考えるのは前向きにしてほしい、あれだ、やっぱ私のだけだと寂しいから……!!
ヴェール : ……はい。それは、うん。……わかりました。
ナイゼル : あとパン屋の制服可愛かったぜ(小声)
ヴェール : え?
ヴェール : そ、そうです、か〜。ありがとうございます……
ナイゼル : ふふ、それじゃまたなヴェールさん!出掛けて来る!
ヴェール : くれぐれもお気をつけて!
ナイゼル : おー
ナイゼル : 劇場の方で〜って言ってたな。なら劇場方面は避けとくか
声の小さい少年「え、えっと……、ぼ、ぼくは【 迅なる銀狼シェイナ 】様も好きかな……
こ、ここを通ったら、ど、どうしよう。握手してもらえるかな」
声の大きい子ども「なあなあ!やっぱ、推し騎士は【 有角の学士アレン 】様だよな!?
オレ、ここを通ったの見たことあるぜ!」
ナイゼル : アレンさんは見たこと無いが……シェイナさんは未だ人気っぽいな……
ナイゼル : 推し騎士ランキングまとめでも良いかもしれん……
- 新聞社・探偵社『ドラッヘン・アウゲ』 -
……記事を書くためのタイプライターが置いてある。
……どんな記事にしようか?
(※空白でキャンセルします。)
ナイゼルが[「市民一同に聞いた!六の月後半推し騎士ランキング」迅なる銀狼シェイナ様、有角の学士アレン様……]を入力しました
[!] 記事を書き、原稿料を受け取りました。
20ルド手に入れた。
- レガリア国教会 修道院 -
アウローラ : (女は彫像の前まで歩むと跪き、祈り始める)
ナイゼル : (祈る姿を横目に)アウローラさん……あ、そうか一応騎士の人らって修道院とも関りが……あったな
アウローラ : ……旅立つ者の安寧を祈るのは、騎士であろうと民であろうと変わりませんよ。(厳かな場に、透き通るような声が返った)
ナイゼル : そっか。今日忙しかったって聞いたよ。無事だったか?
アウローラ : 此の身に傷がないことをそうとするならば、無事といえるでしょうね〜
ナイゼル : その言い方だと心は傷付いてるって話になっちゃうぜ
アウローラ : 喪に服する時くらいは、私もおどけたりできませんから。
ナイゼル : (喪に服す、その言葉を聞いて静かに目を閉じる)なら今日はゆっくりするべきだな。事情は詳しく知らないが、祈る時も必要だろ
アウローラ : 巡る星の、大いなる流れに還りて、かの者の魂に平穏と安寧を。(そう口にして女はまた、ただ祈った)
ナイゼル : (聖句の一節だろうか、異邦人の記憶には無い祈りの言葉、そうして祈る彼女の姿を見ていた)
ナイゼル : 聞いたことのない祈りの言葉だな、こっちの方だとそう祈るのか
アウローラ : ……すべての生命はその終わりを迎えた時。その体は星の大地へと還し、魂は大いなるエーテル流れの元へと還ります。
アウローラ : 親愛なる隣人が死した後、その大いなる流れのもとで我らを見守るのであれば、その安息を祈るのが人でありましょう。
アウローラ : (普段の様子とは、それはどこか違う。彼女が儀礼隊の身分を持つとしても、それはあからさまであった)
ナイゼル : (大地へと戻り、そして巡る、その理論自体は異邦人の頭でも理解が及ぶ。思想自体は他の信仰にも見られるものだ、それを一つの信仰が支配するこの場で表立って口に出すことは無いけれど)そうだな、今も見守ってくれてるはずだ。
アウローラ : 故、祈るのですね。
ナイゼル : ……邪魔してたら悪い、落ち着いた雰囲気だからつい居座ってしまう
アウローラ : お構いなく。さりとて門戸を閉じるでもありません。
ナイゼル : ならもう少しだけ居させて貰うか。まだバタバタしてるっぽいしな
ナイゼル : (前に座っていく少女の姿を見て……何となく見覚えがあるような?誰かに似ている気がした)あ、悪い。(通る姿に足を引いた、姿勢が悪い)
アトリア : あら、ごめんなさい。失礼致します。(囁くような声で告げて)
アトリア : (金糸の髪が揺れる。淑やかな所作で席に着き、祈りを捧げた。)
ナイゼル : (首を傾げる、此処までに会った金髪の相手を思い浮かべていく……)……何か似てるのが居たような、ううむ
アトリア : ……?
ナイゼル : 失礼お嬢さん……もしかして親戚の方が騎士団に居たり?(ナンパだ!)
アトリア : え? ええ、います。兄が一人。
ナイゼル : ……アルナイル!?
アトリア : わっ。こ、声が大きいです……!
ナイゼル : や、やべ(声量を落とした)
アトリア : 御存知なのですね。ふふ。不器用な兄ですから、ご迷惑をおかけしていなければよいのですが。
アトリア : ……内緒ですよ?(口元に指先を当てて、しー、っとした)
ナイゼル : てことは妹なのか……私はナイゼル、旅人で今は記者だ。大丈夫秘密にしとく。揶揄うと面白いとこあるけどなアイツ(小声)
アトリア : はい。アトリアといいます。ナイゼルさんは旅人さんなのですね。……うふふ、たまにからかってあげてくださいな。
アトリア : わたしはこうしてよく修道院にいますから、よければお暇なときにでも外のお話など聞かせてください。
ナイゼル : クールそうだけど面白いからなアイツ、何だよ妹とか居たのかよ〜……お、やっぱ兄妹揃って気になるもんか。なら修道院のこと取材するときにはお返しに教えてやるか
アトリア : (立ち上がって傍に寄り)わたし、外のお話が好きなんです。…あんまり言うと怒られちゃうので、秘密ですよ。
ナイゼル : ふふん、出ていくの難しいっていうかほぼ無理だもんな。外のことが気になって出ようとして怪我でもしちゃ困る。でも一寸だけ聞くのなら大丈夫だろ。
アトリア : ……はい。ふふ、嬉しいな。旅人さんってあまり上層にはいらっしゃらないので。
ナイゼル : 見回りの騎士が見つけてくれたからね、そうじゃなかったらまた違ったかもな
アトリア : 運が良かったのですね。これも星の導きでしょうか。
ナイゼル : 運だけは自信あるぜ。君みたいな可愛い子とお喋りするチャンスにも恵まれたしな(そして祈る姿を見て口を閉じた、やべ!)
アトリア : もう……それ、他の女の人にも言ってないです?
ナイゼル : 可愛い子には誰でも言ってる、けど可愛い子だけにしか言ってないぜ
アトリア : 大丈夫ですよ。もうお祈りは終わりましたから。(傍に立って微笑んだ)
アトリア : 言ってるんですね……
ナイゼル : まあそりゃあ。言うぜ。可愛いのは褒めたいだろ
アトリア : 自分の気持ちに素直なことは大事なことだと思います。
アトリア : でもあんまり可愛いといろんな方に言いますといつか刺されてしまうかもしれませんよ。
アトリア : (なんてね、と冗談めかして)
ナイゼル : 刺される前に逃げるよ
アトリア : も〜
ナイゼル : まあ今日は祈りに来る人も多いだろうし、去るとしようかな。また今度遊びに……いや、遊びにじゃないな。取材だ取材!
アトリア : ふふ。いってらっしゃいませ。あなたに星の導きがありますように!
ナイゼル : ん、またな