依頼キャンセルの帰り道 -雨宿りの洞穴-

アリョーシャ : (戸を叩き……客人は少ない)
ロザーリオ : (新たな客人に会釈を返した。ありがちな光景)
アリョーシャ : (アリョーシャは度々この宿を利用している。が、住み込みではない)
アリョーシャ : どうも。
アリョーシャ : (そう言いながら、ひとつ飛ばした席に腰かける。他人同士の距離)
ロザーリオ : おや、見ない顔ですね。どうも。こちらの方は初めてですか?
アリョーシャ : …………。(二度、瞬きをして)
アリョーシャ : いや、時々。そういうそちらはここの常連か。
ロザーリオ : 常連かと言われればそうかもしれません。少なくとも貴方よりは長いかと
アリョーシャ : 羊のしっぽ……あるだろう。冒険者として、よくあそこで依頼を請けるんだが……。
アリョーシャ : (男は話下手のようだった。ゆっくりと言葉を選ぶ。)
ロザーリオ : ゆっくりどうぞ。
アリョーシャ : あそこで飲食するのは、人が多くて好かない。
アリョーシャ : だから、程よい場所にあるここに時々、世話になる。
アリョーシャは、珈琲を使った。
珈琲豆の香ばしい風味が漂う…
アリョーシャは[珈琲を飲む人]になった
ロザーリオ : フフ、それなら邪魔しましたか?なんてね
アリョーシャ : ……どうせ、邪魔だと言ってもお前のようなタイプは話しかけて来るだろう。
アリョーシャ : 別に構わない。
ロザーリオ : そうです、話したければ話しますし、気にならなければ話しませんよ。そういう意味では気になる方と言えるでしょう。
ロザーリオ : 隠れた場所にあると貴方も仰ったように、新顔は珍しいものですから。
アリョーシャ : (首を覆う布を持ち上げると、ふいとそっぽを向いた。)
取引をしました。
[水] を手に入れた。
ロザーリオは、水を使った。
ゴクゴク…
ロザーリオは[水を飲む人]になった
アリョーシャ : べつに俺はそう、面白い奴じゃない。
ロザーリオ : そういう人は大抵面白いですよ
アリョーシャ : (眉を顰めた。こいつ……。)
ロザーリオ : まぁお好きなように。食べる所まで邪魔したり眺めたりする方でもなし。
アリョーシャ : 好きなようにしていいのだったら、俺はもう少しそういうお前について聞きたいがな。
アリョーシャ : まさか昼間から、水だけ頼んで飲んだくれているだけのやつでもあるまい。
ロザーリオ : おや。それなら何が知りたいんです?一つまでなら教えてあげなくもありません。
ロザーリオ : それが一つで良いのならお答えしますが
アリョーシャ : ……人に散々喋らせておいて……。
ロザーリオ : フフ、喋りたいから喋ったのでしょう?
アリョーシャ : (少し吟味して。別にロザーリオのことが気になって仕方がないというわけではなかったが、このような煽りをされて、仕返しをしたくなった。)
アリョーシャ : ……普段なにやってる?
ロザーリオ : 人に色々と教えたりしていますよ。それは剣であったり、処世術であったり、失せ物の在処であったり。要は冒険者として取り立てて珍しいことも無く
アリョーシャ : 言葉を飾らんと喋れないのかこいつは。
ロザーリオ : フフフ……そうかどうかは教えられませんね。もう一つ教えましたので
アリョーシャ : (溜息。)
アリョーシャ : なら、一つ。特別分かりやすいのがある。
アリョーシャ : 共に依頼に行かないか。なら、その減らず口を借りずとも知ることができる。
アリョーシャ : 羊のしっぽで適当な冒険者を引っ掛けるよりよほどいい。
ロザーリオ : 構いませんよ。今は暇を持て余すことだけが仕事でしたから
アリョーシャ : では早速。

 # scenario ~依頼キャンセルの帰り道~
              -雨宿りの洞穴-

アリョーシャが[START]を選択しました
村長 : ——いやぁ、すまんのう。
……依頼人の村長は、あまり悪びれた様子もなさげに笑っている。
村長 : この村の者としても、街道の賊は一刻も早く退治してもろうて
 村民の不安を取り除かねばならんかったし……。
村長 : ——じゃから、確実に誰かに受けて貰うためにも、
 複数の冒険者の宿に、依頼を出さざるを得なかったんじゃ。
 それで、もう別の宿の冒険者たちが来てしまってのう。
 数時間まえに出発したところじゃて。
ロザーリオ : 災難でしたね
アリョーシャ : …………。
アリョーシャ : そうか。
村長 : こんなに早く受けて貰えるとは思わんくてのう。
 すまぬすまぬ。
——……『街道の強盗退治』。
あなたたちは羊のしっぽ亭で依頼を受け、片道3時間ほどをかけてやってきた。
しかし『依頼のマルチポスト』によって袖にされてしまったようだ。
ようするに、この村は同じ依頼を、
複数の冒険者の宿に出していたのだ。
ロザーリオ : 3時間は手痛い所ですね
アリョーシャ : どうにかならんもんかな。冒険者ギルド同士の連携とかで……。
当然これは、依頼の出し方としてはルール違反であるが……。
村長 : ——まぁ、すまぬが複数のパーティに報酬を払えるほどの
 蓄えは、この村には無い。
 無いモノは、出せん。運がなかったと思って、諦めてくれい。
ロザーリオ : アルマはよくどうにかしようとはしているみたいですが
アリョーシャ : (溜息。)……そうだな。まあ、仕方あるまい。
アリョーシャ : どうせこちらは時間を持て余しているんだ。
ロザーリオ : そうですね。帰りますか
……市井の人間から見て、
冒険者という人種に対する扱いはこんなものだ。
村長は、言葉こと丁寧ながら、断固とした態度でそう突っぱねた。
アリョーシャが[……仕方ないので帰る]を選択しました
アルマに伝えれば、今後この村からの依頼はもう取り扱うまい。
あなたたちは、ため息交じりの足取りで村を後にした——。
——本当に運がなかったかも知れない。
ロザーリオ : ……
ロザーリオ : (何となく後ろを歩いている)
アリョーシャ : (幸い、振り向くことは無い。この状況だ、随分疲れた様子。)
あろうことか、が帰り道も中ほどという頃に差し掛かると
突然の通り雨に見舞われてしまった。
猛烈な夕立だ……。
大きな雨粒が、森林の葉の影を抜けての身体を叩く。

このままでは、確実に体調を崩すだろう。
……街道に出るという強盗のおかげで、少し外れた森の道を
帰ることになったのが、また災いした。
人家もないこの場では、雨宿りができるアテがない。
ロザーリオ : 流石に軽口も叩けませんね
アリョーシャ : せめて屋根があれば叩けたんだろうがな、軽口。
アリョーシャ : (足取りは静かだ。)
ロザーリオ : 天井を叩く趣味はありませんよ
できることは、鞄を傘かわりに掲げることくらい。
走り続ける中で、ぴちゃぴちゃと水が顔に当たる。

は、とにかく急いで森を往く——!
——薄暗くて見えづらいが、視界の端に、
洞穴の入り口が映った!
アリョーシャ : 洞窟か……。
ロザーリオ : ありましたよ屋根。どうします?
アリョーシャ : 仕方があるまい、あそこで少し雨宿りするか。
アリョーシャ : 何、夕立だ。じきに止む……。
ロザーリオ : ではそのように
ロザーリオが[雨宿りのため、駆け込む]を選択しました
この状況では四の五の言っている暇がない。
雨の直撃する状況から抜け出るため、
は洞窟の入り口へと駆けこんだ。
——ひとまず、雨粒が直に降り注いでくる状況からは逃れられた。
しかし依然として、横吹きの風が水しぶきを運んでくるし、
何より冷えた身体を、吹きすさぶ風がさらに冷やそうとしてくる。
……ふと、は気づく。
やはり薄暗くて気づきづらかったが、この洞穴はまだ奥に続いている。
見たところ自然穴だが、もう少し奥にいけば、
少なくとも今よりは風の寒さから逃れられそうだ。
アリョーシャ : ……とりあえずはマシになったな。
ロザーリオ : 少し奥で休みますか。その方が良さそうだ
アリョーシャ : ああ。
……?
風の音もずいぶんと小さくなり、空気の流れも穏やかに
なってきたあたり。

冒険者の視界は、あるものを捉えた。
布だ。
暖簾(のれん)のように、両側を岩壁に留めて張られている。
ロザーリオ : ……
アリョーシャ : (手を柄に当てた。)
洞穴の中で、空間を仕切るためのもの……のように見える。
……誰かが生活している、あるいはしていたのだろうか?
ロザーリオ : どう思います?
アリョーシャ : 屋根のある場所で暮らせない者の棲み処。
アリョーシャ : よくて浮浪者、……普通に考えれば何かの反社会的なアジトか、亜人の棲み処だろうな。
ロザーリオ : 引き返しますか?
アリョーシャ : ……にっちもさっちもだな。戻ってもあの雨風だ。
アリョーシャ : 俺達は早く火に当たった方がいい。
ロザーリオ : なら腕でも見せて貰いますか
——は暖簾の前に立ち、そっと向こう側の様子を伺う。
向こう側からは、特に音も気配もない。
というより、半ば透けて見えているが……。
ロザーリオが[そっと中に入る]を選択しました
…………確かめてみると、
その先はちょっとした小部屋のようになっている自然窟だった。

ひとまず、誰かがいる気配もなさそうだ。
ロザーリオ : 人は居ませんね。
アリョーシャ : (小さく息をつく。)……あるいは、もう廃墟だったのかもしれない。
中に入ってみると、吹き抜ける風が遮られて少し温い空気がある。
身体を乾かすなら、ここでいいだろう。

は、しばらくここで身を乾かすことにした。
アリョーシャ : だがこの状況においては、丁度よかったな。
ロザーリオ : そうですね。休むならばここで良いでしょう
アリョーシャ : お前もそろそろ体温がマズい頃だろう。
ロザーリオ : ……ええはい。
——は、濡れた服を絞り、申し訳程度に靴を乾かし、
雨が止むのを待っている。
……とはいえ、ちゃんと乾かすならば
ある程度しっかりと服を絞り、体を拭いた方がいいかも知れない。
——いつ止むだろう?

ここからは雨音もあまり聞こえない。
たびたび様子を見に出る方が良いだろうか……。
ロザーリオ : (外套の方を絞ったりした)
アリョーシャ : 吹き抜けは……ないか。ここで焚火をしたら窒息死するな。
ロザーリオ : 心中をお望みならそれでも構いませんが。
木箱がある。
中身は安そうな装飾品……布地……塩……。
どういうくくりかわからないが、雑多に詰め込まれているようだ。
……よく見ると、木箱の底にいくつかの薬瓶などがあった。
中身はポーションだろうか。
アリョーシャ : 今日会ったばかりのやつとそんなことをしてどうする、ロザーリオ。
木箱がある。この箱の中身は……
……ずいぶんと薄汚い衣服や下着が投げ込まれている。
それもやたらとたくさんある。
ロザーリオ : そこまで仲良くなったつもりもありませんよ。冗談というやつです。
木箱がある。
折れた剣や、欠けた杖……弦の切れた弓などが放り込まれている。
……服を脱いで、水を絞って乾かす?
アリョーシャ : 全体的に古びたものばかりだな。やはり廃墟か……?
ロザーリオ : まあ大した物もありませんね。本当に何が住んでいたのかも知れませんで。
ロザーリオ : 一度外の様子を見ませんか
は、雨の様子を一度確認しに、暖簾に手をかけ——
……!
ロザーリオ : …
アリョーシャ : ……聞こえたか?
ロザーリオ : ええ
足音……二人分の足音が近づいてくる——!
??? : ——しかし急……ってき……ったな……
 おかげで……ちまった……
??? : 無駄口…叩……ないで……
 女の様子……にいくぞ……
……足音と会話は、だんだんと近づいてくる……。
アリョーシャ : やれるな。
ロザーリオ : 当然
??? : この雨のせいで、町に下りるのはまた明日だ。
 街道の戦利品をさっさと金に換えてえのによ。
??? : おかしらがまた不機嫌になるなぁ。
 まあいいか、なんせ今夜は……へへっ。

——この洞穴は強盗団の隠れ家だ……!!
 
アリョーシャ : 節穴が……。
——が逡巡する間もなく、また別の足音が聞こえてくる……!
しかも、今度は明確にこちらの部屋に向かってくるように聞こえる……。
ロザーリオ : 戻って来そうですが
アリョーシャ : 同じ事だ。ここが本拠地のようだな。
ロザーリオ : 依頼はされていませんがどうします?
ロザーリオ : 社会貢献でもなさいます?なんて
アリョーシャ : 目にした悪は断じるのがポリシーだ。
ロザーリオ : では従いましょう
??? : ——おかしらも人使いが荒いや。
 えーっと、確か替えの服は、物置部屋に置いてたっけな……。
……部屋に入ってくる!
こんな狭い部屋では、見つかることは避けられない!
別の盗賊を呼ばれる前に 【一瞬で気絶】 させなければ……!

入ってくるのを待ち構えろ!
人狩り : さっさと使いを済ませて、おいらも酒を——
人狩り : ——へ?
アクティブシーンになりました。
Round 1
人狩り'は[混乱]になった
ロザーリオは攻撃した。 達成値:15 ([2,4,3]+6)
人狩り'は回避しようとした。([1,1,1]) ファンブル!
人狩り'は回避に失敗した。
人狩り'に15のダメージ  ([5,4]+7)
人狩り'は[重傷]になった
アリョーシャは攻撃した。 達成値:12 ([1,1,6]+4)
人狩り'に14のダメージ  ([1,4,1]+9)
人狩り'は[気絶]になった
ロザーリオは攻撃した。 達成値:17 ([1,6,4]+6)
人狩り'に11のダメージ  ([4,1]+7)
人狩り'は[昏睡]になった
アクティブシーンが終了しました。
……盗賊は、によって一瞬で気絶させられた。
おそらく、他の盗賊たちにはまだ発覚していないだろう。
……一難は逃れたが、このままここにいては、じきに見つかり
追い詰められてしまうだろう。
ロザーリオ : 軽い。さ、次にしましょう
アリョーシャ : ああ。
この洞穴から抜け出した方がよさそうだ。
入り口は 【南側の通路】 の先だったはず。

もし他の案があっても、ひとまず出口の様子を観察すべきだろう。
ロザーリオ : とはいえ後ろから来られても困りますからね
アリョーシャ : シッ。多いな。
ロザーリオ : どうします?
アリョーシャ : 迷いはない。行くぞ。
ロザーリオ : はい
 

……——! 開けた場所で、賊たちがたむろしている……。

確か、洞窟の出口は向こう側のはずだが……。
……ここから、たむろする賊たちに気づかれずに抜けることは無理だ。

【今突入すれば、この場にいない賊たちも押し寄せてくる】
であろうことは想像に難くない。
盗賊 : ……ふぁあぁ、今日は疲れたな。
 先に寝るぜ。
……賊の一人が、視界から去っていった。

どうやらいくつかの道がこの広間に繋がっている ようだ。
強行突破を避けるなら、
【戻って別の道から回り込むことができるかも知れない】。
アリョーシャ : ……では、行くぞ。
ロザーリオ : 頭領らしき相手は少し手強そうです、待った。
アリョーシャ : 何……。
ロザーリオ : 恐らくここで我々がもたつく間に他が駆けつけるでしょう。
ロザーリオ : 各個撃破を狙うというのはどうです?
アリョーシャ : ……確かに、一理ある。
アリョーシャ : 行くぞ。
ロザーリオ : はい
——は、濡れた服を絞り、申し訳程度に靴を乾かし、
雨が止むのを待っている。
……とはいえ、ちゃんと乾かすならば
ある程度しっかりと服を絞り、体を拭いた方がいいかも知れない。
——いつ止むだろう?

ここからは雨音もあまり聞こえない。
たびたび様子を見に出る方が良いだろうか……。
……先ほど見たのと同じような、ボロ布で出来た暖簾が設けられている。
は隙間から、そっと中を盗み見る。
盗賊 : ……よぉお嬢さん。調子はいかがだい?
盗賊 : へっへっへ……。
——二人の盗賊が、木製の座敷牢に入れられた
女性冒険者に話しかけている。
女性冒険者は、ひどく消耗しているようだ……。
アリョーシャ : ……許しがたいな。この世の悪だ。
ロザーリオ : 早めに終わらせましょうか
メイジ : ……いい加減ここから出しなさいよ!
メイジ : それに私のパーティの仲間をどうしたの!?
 まさか——
盗賊 : はん、男を捕まえる趣味はねえな。
 街道から連れ帰ってきたのは、お前だけだ。
ロザーリオ : ということはあの人が我々より先に依頼を受けた……
盗賊 : それに冒険者だ。
 もし奴隷として売っぱらおうとしても、それまでに厄介ごとを
 起こされでもしたらたまらねえ。
盗賊 : そういうこった。
 残念だったな。
アリョーシャ : …………。
メイジ : ……そんな……。
——!
彼女は、の元の用である、
【街道に出る強盗団の退治】 を任された別のパーティのようだ。
メイジ : …………ま、しょうがないか。
盗賊 : は?
メイジ : 別に、あいつらも先日知り合って、欠員が出たからって
 誘われただけだし。
 冒険者だもん、そんな別れもあるわよね。
盗賊 : ……良い性格してやがんなぁ。
盗賊 : ふっふっふ……ま、あきらめが良いのは幸いだ。
 これからは俺たちがおめえを可愛がってやるからよ。
盗賊 : へへへ……。
 ま、勝手に手をつけちゃ、お頭がカンカンだ。
 それまでは大人しくしててくれよ~?
盗賊 : まったく、お頭もいいところは独り占めすんだからなぁ。
 ま、キレさせちゃこええし、それまではちゃーんと
 このホテルでもてなしておいてやるからよ。
 ふっふっふ!
——この状況は好機だ。
盗賊は、囚われている女に集中している。
【待てば待つほど】、有利なタイミングで盗賊たちを奇襲できるだろう。

そうすれば、【助けを呼ばれる前に無力化】 できるかも知れない。
あるいは 【冒険者を囮にして】、
こっそりと東側の通路へ抜けられる可能性もある……。
ロザーリオ : もう少しことが進むまで待ちますか?
アリョーシャ : だが……。
ロザーリオ : フ……まあお好きになさって下さい。合わせますよ
アリョーシャ : ……明確な危害を加えようとしたら突撃する。いいな。
ロザーリオ : 物分かりが良いようで何より
メイジ : 冗談キツいわね!
 それより早くここから解放しなさいよ!
 さもないと、魔法でこんがり焼くわよ!
盗賊 : 威勢が良いこった。
 魔力の切れた魔法使いに何ができるってんだ?
メイジ : ……だから早く出しなさいって言ってるの!
 魔力なんて、じきに回復するのよ。
盗賊 : こんな最悪な環境で、ぐっすり熟睡できりゃ、
 だけどなぁ……?
メイジ : ……。
……。
アリョーシャ : 気丈な女だ。
ロザーリオ : まだ元気そうですね
ロザーリオが[まだ様子を見る]を選択しました
盗賊 : まっ、それでもお前は運がいい方さ。
 ツラもそこそこだし……へへ、
 お頭が、そこそこ上機嫌だったぜ?
 気に入られてんじゃないか?
メイジ : ……あんたらのカシラがどんな奴か知らないけど
 きっと品性のない下衆なんでしょうね。
 手下を見ればわかるわ。
盗賊 : なんだと……?
盗賊 : 言わせておけよ。
 それより……へっへへ、しかし女が手に入るのは
 本当に久しぶりだな。
 いつも勢い余って皆殺しにするせいだぜ。
メイジ : そうでしょうね。
 あんたとか、見るからに力加減が下手そうだもん。
 品性だけじゃなくて、知性も足りないのが目で見えるわ。
盗賊 : ……っ! ほ、ほんっとうに口の減らねえ女だな……。
 格子の向こうにいるからって調子乗りやがって……。
強盗は[動揺]になった
……。
ロザーリオ : 意外に有能ですね彼女。あと一息やも
アリョーシャ : ……それでも、あの女のパーティは皆殺しにされたのか……。
アリョーシャ : (何かを考えこんでいる……。)
ロザーリオが[まだ少し様子を見る]を選択しました
メイジ : 事実でしょ? っていうか、図星?
 強盗団なんてやっておいて、今更デリカシー気にするなんて
 ほんっと、生きるの大変そうですねってカンジなんだけど。
 寄らないでくれない? バカがう・つ・る・から!
盗賊 : くそアマがァ……っ!
 今すぐここで、ひでぇ目に遭わせてやってもいいんだぞ!!
メイジ : ふーん、できるならやれば?
 できないんでしょ、こわーいお頭に怒られちゃうんだって?
 可哀そうにね~。まっとうな道を踏み外しておいて
 けっきょく山賊の下っ端なんて。なっさけないったら。
盗賊 : ——!! もう堪忍ならんっ!
 そこまで言うなら、今すぐやってやろうじゃねえかっ!!
強盗は[暴走]になった
メイジ : は、はぁ……?!
 なにプッツン来てんのよ……
盗賊 : お、おい。よせよ。
 流石にそんなことしちゃお頭が……、
盗賊 : うるせえッ!!!
盗賊は[3,5]へノックバックした。
盗賊は[転倒]になった
盗賊に19のダメージ  ([5,3,5]+6)
盗賊は[重傷]になった
盗賊 : ぐはぁっ!?
盗賊 : どいつもこいつも、おれを馬鹿にしやがって!!
 見てろよ、おれはやる男だってことをなぁ!!
アリョーシャ : ロザーリオ。
ロザーリオ : はい
メイジ : ひっ……ちょ、ちょっと、なに扉開けようとしてんのよ!!
…………。
アリョーシャが[飛び出す]を選択しました
アクティブシーンになりました。
Round 1
——は暖簾を捲り上げ、
盗賊たちに奇襲を仕掛けた!
ロザーリオ : ラピッドスラスト
構え、貫く 達成値:14 ([1,3,4]+6)
盗賊に19のダメージ  ([4,2,1,6]+7)
盗賊は[気絶]になった
強盗は移動した。
強盗は[5,5]へ移動した。
アリョーシャは移動した。
アリョーシャは[5,5]へ移動した。
強盗 : バッシュ!
強盗は武器を力強く叩きつけた! 達成値:14 ([2,6,2]+4)
アリョーシャに10のダメージ  ([6,2,1]+7)
アリョーシャは攻撃した。 達成値:18 ([3,6,5]+4)
強盗に15のダメージ  ([3,1,2]+9)
ロザーリオは移動した。
ロザーリオは[5,5]へ移動した。
強盗は[動揺]でなくなった
強盗は[暴走]でなくなった
盗賊 : ——……っ!?
 だ、誰だっ!?
 誰かきてくれ~~~っ!!
——盗賊に大声で叫ばれた……!
声は洞穴の内部で反響している——!
Round 2
アリョーシャは攻撃した。 達成値:17 ([3,6,4]+4)
強盗は防御した。
ダメージを2軽減!  ([]+4)/2
強盗に11のダメージ  ([2,5,1]+9)
強盗は[重傷]になった
強盗 : バッシュ!
強盗は武器を力強く叩きつけた! 達成値:9 ([2,2,1]+4)
ロザーリオは防御した。
ダメージを6軽減!  ([]+7)/2+([]+2)
ロザーリオに1のダメージ  ([1,3,3]+7)
ロザーリオは攻撃した。 達成値:14 ([4,1,3]+6)
強盗の防御はAPが足りず失敗した。
強盗に10のダメージ  ([3,4]+7)
強盗は[気絶]になった
アクティブシーンが終了しました。
——二人の盗賊たちは地に伏した。
一瞬で片づけたため、まだ騒ぎは知れ渡っていないはずだ。
メイジ : ——た、助けなの……?
ロザーリオ : まあ好きに解釈してください
アリョーシャ : よし、まだ生きてるな。
メイジ : あ、ありがとう……。
 、助けに来てくれたの?
アリョーシャが[同じ冒険者だ]を選択しました
メイジ : ……わ、私どうしてたらいい?
 ここでじっとしてた方が足引っ張らない?
 それとも、助かりたいならついていった方がいい?
アリョーシャ : まだここで隠れていてくれ。
アリョーシャが[じっとしていて欲しい]を選択しました
メイジ : し、信じていいの?
 ここに私を置いていくってことは、盗賊たちを全部やっつけて
 くれるってこと……よね?
 私置いて、だけ脱出とかしないわよね?!
アリョーシャが[信じて良いぞ]を選択しました
メイジ : わ、わかった。
 ……ここで大人しく待ってるから。
 あいつらぶっ飛ばしてきてよね……!
アリョーシャ : (即答した。)
ロザーリオ : 私に聞きもしないんですね
ロザーリオ : まあいいですけど
アリョーシャ : なんだ、何か不満でも?
ロザーリオ : 別に
??? : ——グオォォ……。
盗賊は[睡眠]になった
くずれ者は[睡眠]になった
人狩りは[睡眠]になった
山賊 : ——グガォォ……。
 ん、グガァァ~……。
……汚い布切れを敷いただけの床で、男たちが寝ている。
"仕事"が終わって、疲れて眠っているのだろうか。
その眠りが浅いか深いかは、一見しただけでは判別しづらい。
【気づかれぬように隠密行動】 できれば、突破できるだろう。
あるいは、
【全員をすぐ気絶させる】 ことができるなら
無力化のチャンスともとれるが……。
……さて、どうしたものだろうか。
アリョーシャ : 醜いな……。
ロザーリオ : 寝ている所は誰しもそうですよ
アリョーシャ : その整った顔でよく言う。
ロザーリオ : 寝ている所は見せないようにしていますので
ロザーリオによってアクティブシーンになりました。
Round 1
ロザーリオ : フェールスラスト
踏み込み、一閃 達成値:15 ([4,3,2]+6)
ロザーリオはWillを使用した!
盗賊に26のダメージ  ([5,1,3,6]+12)
人狩りに29のダメージ  ([4,6,2,6]+12)
盗賊は[7,8]へノックバックした。
盗賊は[睡眠]でなくなった
人狩りは[3,6]へノックバックした。
人狩りは[睡眠]でなくなった
盗賊は[重傷]になった
人狩りは[重傷]になった
盗賊は[気絶]になった
人狩りは[気絶]になった
アリョーシャは攻撃した。 達成値:17 ([6,3,4]+4)
くずれ者に24のダメージ  ([6,3,6]+9)
くずれ者は[睡眠]でなくなった
くずれ者は[重傷]になった
くずれ者は[気絶]になった
アリョーシャは攻撃した。 達成値:16 ([5,6,1]+4)
アリョーシャはWillを使用した!
くずれ者に21のダメージ  ([1,5,6]+9)
くずれ者は[昏睡]になった
アクティブシーンが終了しました。
……盗賊たちは、によって一瞬で気を失わされた。
うめき声ひとつあげる暇はなかっただろう。
ロザーリオ : 良し
アリョーシャ : 流石だな。
ロザーリオは、SPポーションを使った。
ロザーリオはSPポーションを飲んだ。
ロザーリオは9のSPを回復した。  ([6]+3)
アリョーシャは、ポーションを使った。
アリョーシャは7回復した。  ([4]+3)
ロザーリオ : あとは彼らだけですね
アリョーシャ : ああ。これで終わらせてやる。
ロザーリオ : 策はどうします
……賊たちは依然として、この場所でくつろいでいる。
しばらく動く気はなさそうだ……。
しかし、何とか脱出するための手立てを考えなくてはならない。
【仕掛ける】か? 【安全な道を模索する】か?
ふたつにひとつだろう。
【あまり近づきすぎると気づかれる】 かも知れない。
隠密行動を貫くにせよ、一斉に仕掛けるにせよ、
できるだけ気配を消して実行すべきだろう。
やや上等なベッドが置かれている。
賊の頭領の部屋だろうか。
宝石や銀貨などの財宝が収められている。
上等な武器や防具が収められている。
奪ったものだろうか。
上等な武器や防具が収められている。
奪ったものだろうか。
干し肉、安そうな酒、乾いたパン……
食料品の類が一か所に詰め込まれている箱のようだ。
通路……かと思ったが、すぐに大きな岩壁が立ちはだかっている。
…………いや、背面側にあってわかりづらいが、
狭い通路が先に続いている!
隠された道のようだ。
アリョーシャ : まさか、ここを通って帰るとは言わないだろうな。
ロザーリオ : まあ此処は使うことは無いでしょう
アリョーシャ : いいだろう。
ロザーリオ : ここで何もせずに帰ったら台本の無視も甚だしい
くずれ者によってアクティブシーンになりました。
Round 1
盗賊 : ……っ!?
 どこから入り込みやがった!
 おーーい!! 迷い込んだネズミがいたぞ!!
盗賊 : 侵入者か!?
——洞穴の中はにわかに騒がしくなってしまった。
かくなるうえは
【洞穴の入り口まで走り抜ける】 か、
【賊たちを全て倒す】 か……とにかくこの場を切り抜けるしかない!
アリョーシャ : ふん。味方などもういないというのに、笑わせる。
頭領 : ガーディアン!
頭領が守護の構えをとる!
頭領は[守護]になった
ロザーリオは移動した。
ロザーリオは[9,11]へ移動した。
アリョーシャは移動した。
アリョーシャは[8,6]へ移動した。
くずれ者 : スリーピング!
ロザーリオに眠気が襲う! 達成値:16 ([6,2,4]+4)
ロザーリオは抵抗しようとした。
ロザーリオはWillを使用した!
ロザーリオは抵抗した。 達成値:16 ([1,4,4,6]+1)
盗賊は移動した。
盗賊は[10,8]へ移動した。
強盗は移動した。
強盗は[9,8]へ移動した。
頭領は移動した。
頭領は[7,10]へ移動した。
ロザーリオ : ラピッドスラスト
構え、貫く 達成値:19 ([5,6,2]+6)
対象を変更した。
頭領に13のダメージ  ([6,3,2,3]+7)
アリョーシャは攻撃した。 達成値:10 ([2,1,3]+4)
強盗に11のダメージ  ([1,3,2]+9)
盗賊は移動した。
盗賊は[9,11]へ移動した。
強盗は移動した。
強盗は[9,11]へ移動した。
頭領のファイアーボールはAPが足りず失敗した。
Round 2
頭領 : ピアース!
頭領が俊敏な一刺しを放つ! 達成値:21 ([5,2,1,6]+7)
ロザーリオに16のダメージ  ([2,6,5]+10)
強盗 : バッシュ!
強盗は武器を力強く叩きつけた! 達成値:12 ([3,1,4]+4)
ロザーリオは防御した。([5,5,5]) クリティカル!
ダメージをすべて軽減!
ロザーリオに0のダメージ  ([2,4,5]+7)
アリョーシャ : クイックステップ。
アリョーシャは素早く移動した!
アリョーシャは[9,9]へ移動した。
ロザーリオは移動した。
ロザーリオは[7,11]へ移動した。
盗賊は移動した。
盗賊は[7,11]へ移動した。
くずれ者 : マジックアロー!
魔法の矢が飛んでいく! 達成値:9 ([1,1,3]+4)
ロザーリオは抵抗しようとした。
ロザーリオは抵抗した。 達成値:18 ([6,6,5]+1)
ロザーリオに5のダメージ  ([2]+9)
ロザーリオは[重傷]になった
ロザーリオ : まだやれる
アリョーシャは攻撃した。 達成値:13 ([4,2,3]+4)
アリョーシャはWillを使用した!
強盗に21のダメージ  ([1,3,6,6]+9)
強盗は[重傷]になった
強盗は[気絶]になった
ロザーリオ : フェールスラスト
踏み込み、一閃 達成値:15 ([5,3,1]+6)
ロザーリオはWillを使用した!
頭領は防御した。
ダメージを4軽減!  ([]+8)/2
盗賊に14のダメージ  ([1,5]+9)
頭領に2のダメージ  ([2,3]+9)
盗賊は[5,11]へノックバックした。
頭領は[7,9]へノックバックした。
アリョーシャは攻撃した。 達成値:20 ([6,5,5]+4)
アリョーシャはWillを使用した!
頭領は防御した。
ダメージを4軽減!  ([]+8)/2
対象を変更した。
頭領に6のダメージ  ([4,1,4]+9)
Round 3
頭領 : ピアース!
頭領が俊敏な一刺しを放つ! 達成値:23 ([4,5,4,3]+7)
アリョーシャに16のダメージ  ([5,6,1]+10)
ロザーリオ : パーペチュアル
終わらない
ロザーリオは[必死]になった
くずれ者 : マジックアロー!
魔法の矢が飛んでいく! 達成値:14 ([4,1,5]+4)
アリョーシャは抵抗しようとした。
アリョーシャは抵抗した。 達成値:20 ([6,6,5]+3)
アリョーシャに4のダメージ  ([2]+9)
アリョーシャ : ダブルショット。
アリョーシャは素早く二回攻撃した! 達成値:14 ([2,4,4]+4)
頭領は防御した。
ダメージを4軽減!  ([]+8)/2
対象を変更した。
頭領に9のダメージ  ([2,4,5]+10)
頭領に11のダメージ  ([6,2,5]+10)
頭領は[重傷]になった
盗賊は移動した。
盗賊は[6,11]へ移動した。
ロザーリオ : ラピッドスラスト
構え、貫く 達成値:15 ([4,3,2]+6)
頭領は防御した。
ダメージを4軽減!  ([]+8)/2
対象を変更した。
頭領に13のダメージ  ([5,6,5,2]+7)
頭領は[気絶]になった
盗賊 : クイックトリック!
盗賊は素早い攻撃を行った! 達成値:17 ([4,3,6]+4)
ロザーリオは防御した。
ダメージを6軽減!  ([]+7)/2+([]+2)
ロザーリオに0のダメージ  ([3,1]+4)
アリョーシャ : クイックステップ。
アリョーシャは素早く移動した!([4,4,4]) クリティカル!
アリョーシャは[8,10]へ移動した。
ロザーリオは[必死]でなくなった
Round 4
盗賊 : クイックトリック!
盗賊は素早い攻撃を行った! 達成値:17 ([1,6,6]+4)
ロザーリオは防御した。
ダメージを6軽減!  ([]+7)/2+([]+2)
ロザーリオに0のダメージ  ([2,5]+4)
くずれ者 : マジックアロー!
魔法の矢が飛んでいく! 達成値:12 ([2,2,4]+4)
アリョーシャは抵抗しようとした。
アリョーシャは抵抗に失敗した。 達成値:11 ([1,1,6]+3)
アリョーシャに12のダメージ  ([5]+9)
アリョーシャは[重傷]になった
アリョーシャ : クソ……。
アリョーシャ : ダブルショット。
アリョーシャは素早く二回攻撃した! 達成値:15 ([1,6,4]+4)
くずれ者に13のダメージ  ([1,1,1]+10)
くずれ者に15のダメージ  ([1,3,1]+10)
くずれ者は[重傷]になった
くずれ者は[気絶]になった
ロザーリオは攻撃した。 達成値:15 ([5,3,1]+6)
盗賊は回避しようとした。
盗賊は回避に失敗した。 達成値:8 ([2,1,1]+4)
盗賊に15のダメージ  ([5,4]+7)
盗賊は[重傷]になった
盗賊は[気絶]になった
——は、全ての賊を叩きのめした!
頭領 : ば、ばかな……っ!?
 強盗団が……お、オレの手駒が……
 ぜ、全滅……たかが冒険者に……!?
アリョーシャ : やったな。
アリョーシャ : ……俺も道を違えればああなっていたとは……。
ロザーリオ : 初めから我々に任せていればよかったものを
頭領 : …………ちく、しょう……ッ……。
……もはや動く敵は残っていない。
この洞穴のアジトは、によって制圧された。
アリョーシャ : く。目にもの見せてやったな。
ロザーリオ : フフ、そうですね
冒険者は、気を失っている賊たちを全て無力化し、
しっかりと安全と確保すると……

正面から、堂々と洞穴をあとにするのだった。
——危なげなく、無事に洞穴からの脱出を果たした。
ロザーリオ : 雨もすっかり晴れましたね
アリョーシャ : ああ。念のため聞いておくが、寒さは平気か。
アリョーシャ : まだこの時期は冷える。
ロザーリオ : 特に問題ありませんよ
一切の痕跡を残すことない、完璧な脱出だった。

賊たちは、が洞窟に入り込んでいたことすら
知ることはできないだろう。
——張り詰めていた緊張の糸を緩める。
流石に、大きなためを息ついただろう。
ひとつ選択を誤っていれば、こうして無事に脱出できなかったはずだ。
は冒険者として、危機を見事に乗り越えたのである。
多少息を整え、今逃げてきた洞穴の方角を再び見やる。
……追手の足音はない。
ロザーリオ : 全て始末しましたし、追っても来ないでしょう
アリョーシャ : 報復もできまい。
脱出のため、とにかく遮二無二な立ち振る舞いを
一貫したが……。
これで脱出できたのだ。そこに悩む必要はない。
命はひとつだ。
……念を重ねて、早めにここから離れた方がいいだろう。
しかし、無事に脱出したは、
取れる選択肢がいくつもある。
疲れているため、急ぎではないが……
……さしあたっては。
アリョーシャ : それで、あの子娘だが……。
ロザーリオ : じっとしていろと言った手前ですよ。迎えに行ってやらないのはどうかと
アリョーシャ : わかったわかった。
アリョーシャが[リーンへ帰り、仲間を引き連れて戻る]を選択しました
——出直せば、あの賊たちも自分たちなら制圧できるだろう。

はそう考えながら、疲れた身体でもうひと踏ん張り。
帰路の第一歩を歩みだすのだった。

——幸いながら、すでに雨は止んでいる。
 
ロザーリオ : お疲れ様でした
アリョーシャ : よし。
[報酬袋] を手に入れた。

ロザーリオ : やけに寒さを気にしていましたが。そんなに寒かったんです?
アリョーシャ : あの雨だ、普通はそう考えるんじゃないか。
ロザーリオ : 二度も聞かれましたから。
アリョーシャ : ……なんだ、パーティの体調を気にするのはそんなにおかしなことじゃないだろう。
ロザーリオ : なら良いですけど。
取引をしました。
[水] を手に入れた。
ロザーリオは、水を使った。
ゴクゴク…
ロザーリオは[水を飲む人]になった
アリョーシャ : 冒険者というのも大変だな。
アリョーシャ : 隠し事のひとつやふたつがあると、どうにも疑り深くなる。
ロザーリオ : ……なんです?私が何か隠してるとでも言いたげじゃないですか
アリョーシャ : ……いや、こっちの話だ。
ロザーリオ : 当ててやりましょうか。元は騎士なのでしょう
アリョーシャ : 何故、そう思う?
ロザーリオ : 騎士崩れの頭領を始末した時、何と言ったか思い返してみればいい。
アリョーシャ : 聞いていたのか……。
ロザーリオ : 聞こえますよ。洞窟では音はよく響きますから
アリョーシャ : ではこちらも。……話を引きずるようだが、何故服を乾かす”ふり”をしていた?
ロザーリオ : フフ、どうします。二つ目の秘密は高くつきますよ
ロザーリオ : 何を対価として出せる。答えはその如何によります。
アリョーシャ : だったら……。
アリョーシャ : ……俺は”ふり”すらしなかった。
アリョーシャ : これで等価だ。
ロザーリオ : なら同じような物ですと答えましょう。
アリョーシャ : (視線が戸惑ったように彷徨う。)
ロザーリオ : 必要無かったのですが。貴方の居る手前必要のある振りをせねばならなかった。というところです
アリョーシャ : だったら俺はそもそも……あの強盗団退治ができたからこそよかったが──本当は、雨宿りをする必要すらなかった。
アリョーシャ : (自嘲するように笑った。)
ロザーリオ : 不要な災難だったようで
アリョーシャ : お前のことが知りたくなった。
ロザーリオ : 困ったな。私は知られたくなくなりました
アリョーシャ : ”仲間”が欲しくないのか?
ロザーリオ : 私の友人の話でもしてやりましょうか
アリョーシャ : 何だと……。
ロザーリオ : 困ったことにそいつは私の秘密をバラしました。それで大喧嘩になりましてね。そういうわけで秘密は迂闊に広げないことにしているのです
アリョーシャ : ……わかった。
ロザーリオ : 今日はもう遅い。疲れたことでしょう?
アリョーシャ : だったら俺とお前はただの知り合いで……。
アリョーシャ : 冒険者仲間。そうだな?
ロザーリオ : そういう事にしておきましょう。今は
アリョーシャ : (いずれ……。)
アリョーシャ : (奴の秘密を引き出して見せる。数少ない、この身体についてのヒントなのだから。)
ロザーリオ : ではおやすみなさい。ここは0時までですよ。
アリョーシャ : ああ。また。