27/戦果


カジヤ : おまたせ!!
∞ : おや。
ロザーリオ : フフ、それほどでもない(剣を構え、そして貴方へと向けた)
カジヤは[青]になった
∞ : フフ。カジヤが同じ道を通ってくると思えば。観戦の方は受け付けているか。
ロザーリオ : 構いませんよ。他にも見ても良いと伝えたばかりだ。
メル・ルーナ : お、お邪魔します……
カジヤ : あはっ、そんならよかった(虚空から、太刀を抜き構える。重心の低い、獣のような構え。)
∞ : ほう。では。
カジヤ : どーぞ。好きにね。
ロザーリオ : なら、好きにさせて貰おうか。
全体用メニューです。
ロザーリオが[戦闘を開始する]を選択しました
開始します。
ロザーリオ : では今からだ。
カジヤ : その目……ゾクゾクするね。
ロザーリオが[OK]を選択しました
Round 1
ベル : !
ベル : (丁度始まったところのようだ。邪魔しなさそうな位置へ)
ロザーリオ : ふうん、突っ込んでくるものかと思ってましたがね。
カジヤ : ……あんたの剣は初速に長ける。
ロザーリオ : よくご存じで。この程度の距離なら3歩で詰める
ロザーリオは移動した。
カジヤは防御した。
ロザーリオは[9,11]へ移動した。
カジヤは移動した。
カジヤは[14,4]へ移動した。
ロザーリオは移動した。
カジヤは防御した。
ロザーリオは[11,11]へ移動した。
カジヤの移動はAPが足りず失敗した。
ロザーリオは移動した。
ロザーリオは[11,9]へ移動した。

Round 2
ロザーリオ : 同じ程度の距離だ。さてどうします?同じ条件に、降りてやりましたよ。
カジヤ : いうねえ……こっからだな。
カジヤ : !……っとぉ…
ロザーリオ : こうすれば貴方は絶対に動きを止められない。そうでしょう?さ、いらっしゃい。
ロザーリオ : なんてね。届かないでしょうがね。息を切らすのを待つのも、一手だ。
カジヤ : へへっ……流石、分かってンな……お望み通りにしてやるよ。
カジヤ : 仰る通り届かねェがな。いやな手使うよ。
カジヤ : 明鏡止水ッ!
一瞬の静寂。
カジヤは[準備]になった
カジヤは移動した。
カジヤは[準備]でなくなった
カジヤは[12,2]へ移動した。
カジヤ : ―、 明鏡止水ッ!
一瞬の静寂。
カジヤは[準備]になった
カジヤ : もっと速く、 雨車軸如ッ!
雨音が駆け抜けてゆく。
カジヤは[準備]でなくなった
カジヤは[11,9]へ移動した。
カジヤ : チャージッ!
カジヤは力をためた!
カジヤは[チャージ]になった
カジヤの驟雨は距離が合わず失敗した。
カジヤの驟雨は距離が合わず失敗した。

カジヤは[チャージ]でなくなった
Round 3
ロザーリオ : 手の内を明かせば次も同じ手では陳腐だ。ま、これっきりですよ。
カジヤ : だろうね。あんたならつまらねェ真似はしない。
カジヤ : 明鏡止水ッ!
一瞬の静寂。
ロザーリオのリポストは距離が合わず失敗した。
カジヤは[準備]になった
ロザーリオは移動した。
ロザーリオは[11,10]へ移動した。
カジヤ : 雨車軸如ッ!
雨音が駆け抜けてゆく。
ロザーリオのリポストはAPが足りず失敗した。
カジヤは[準備]でなくなった
カジヤは[11,10]へ移動した。
ロザーリオのレイスラストはAPが足りず失敗した。
ロザーリオのカウンターはAPが足りず失敗した。
カジヤ : チャージッ!
カジヤは力をためた!
カジヤは[チャージ]になった
カジヤの驟雨は距離が合わず失敗した。
ロザーリオのチェインスラストはAPが足りず失敗した。
カジヤの驟雨は距離が合わず失敗した。
ロザーリオのチェインスラストはAPが足りず失敗した。
カジヤの驟雨は距離が合わず失敗した。

カジヤは[チャージ]でなくなった
Round 4
カジヤ : っはー……
ロザーリオ : フフ、すみませんね。私の間合いだ。どうします?
カジヤ : あは…上手く誘い込まれた形だなァ…どうすっかねェ…
ロザーリオ : 日頃は使わぬ大太刀です、そう何度も振りかぶれない事でしょう?
カジヤ : ……フ、よく見てんね。息はギリギリだよ。
ロザーリオ : また来てくれたな。さて、捉え切れるかな。
カジヤは移動した。
カジヤは[12,6]へ移動した。
カジヤ : ……やってやらァ。
ロザーリオのアクションは距離が合わず失敗した。
カジヤ : ―、 明鏡止水ッ!
一瞬の静寂。
カジヤは[準備]になった
カジヤ : 雨車軸如ッ!
雨音が駆け抜けてゆく。
カジヤは[準備]でなくなった
カジヤは[11,10]へ移動した。
ロザーリオ : レイスラスト
構え、連撃 達成値:18([6,3,3]+6)
ロザーリオはWillを使用した!
カジヤ : 鏡花水月ッ!
刹那、雨がカジヤを現から隠す。
カジヤは回避した。 達成値:111([1,5,5]+100)
ロザーリオは[12,9]へ移動した。
ロザーリオは[閃光カウンター]を2つ獲得した。
カジヤのチャージはAPが足りず失敗した。
ロザーリオ : チェインスラスト
踏み込み、一閃 達成値:14([3,1,4]+6)
ロザーリオはWillを使用した!
カジヤは回避しようとした。
カジヤはWillを使用した!
カジヤは回避した。 達成値:27([5,6,2]+14)
消費SPを-2修整した。  
消費APを-2修整した。  
ロザーリオは[閃光カウンター]を1つ失った。
ロザーリオは[12,9]へ移動した。
カジヤ : 未だ止まぬ、 驟雨ッ!
一閃。 達成値:17([6,6,5])
カジヤはWillを使用した!
ロザーリオは防御した。
ロザーリオはWillを使用した!
ダメージを10軽減! ([]+15)/2+([]+2)
ロザーリオに11のダメージ ([2,5,6]+23)
ロザーリオのチェインスラストはWillが足りず失敗した。
カジヤは回避しようとした。
カジヤはWillを使用した!
カジヤは回避に失敗した。 達成値:24([4,5,1]+14)
消費SPを-2修整した。  
消費APを-2修整した。  
ロザーリオは[閃光カウンター]を失った
カジヤの驟雨はWillが足りず失敗した。
カジヤの驟雨はWillが足りず失敗した。

Round 5
ロザーリオ : フフ、これで五分です。少し私の分が悪い所でもありますがね。
カジヤ : チ…硬ェったら。
カジヤ : 落花流水ッ!
青い蝶が舞う。
ロザーリオは3のAPを失った  
ロザーリオは移動した。
ロザーリオは[10,11]へ移動した。
カジヤの攻撃は距離が合わず失敗した。
カジヤ : ……裏の裏しっかりとってくる…なァ…
ロザーリオのチェインスラストはAPが足りず失敗した。

Round 6
カジヤ : ふーっ…………
ロザーリオ : カジヤはそれなりにわかりやすいですから。
カジヤ : くっそ…その澄ました面がにくい…。
ロザーリオ : なら叩き伏せてごらんなさい。
ロザーリオ : 悪いね。もう一手待つべきだ。
ロザーリオ : カウンター
機先の構え
ロザーリオは[見切り]になった
カジヤの攻撃は距離が合わず失敗した。
カジヤ : …ハッ。
ロザーリオ : チェインスラスト
踏み込み、一閃 達成値:15([3,4,2]+6)
カジヤは回避しようとした。
カジヤは回避した。 達成値:25([5,4,2]+14)
ロザーリオは[見切り]でなくなった
ロザーリオは[12,9]へ移動した。

Round 7
ロザーリオ : おっと、一番予見していなかった動きだ。やりますね。
カジヤは攻撃した。 達成値:15([3,6,6])
カジヤ : お褒めにあずかり光栄です。まだまだ楽しめそうで嬉しいぜ。
ロザーリオは防御した。
ダメージを10軽減! ([]+15)/2+([]+2)
ロザーリオに4のダメージ ([2,3,1]+23)
ロザーリオ : チェインスラスト
踏み込み、一閃 達成値:19([6,4,3]+6)
カジヤは回避しようとした。
カジヤは回避した。 達成値:24([2,2,6]+14)
ロザーリオは[12,9]へ移動した。

Round 8
ロザーリオ : 此方こそ。フフ
カジヤ : 考えること一緒ってか。
ロザーリオ : そうらしい。まだ、というからにはそうかとも思いましたがね
カジヤは移動した。
カジヤは[14,7]へ移動した。
ロザーリオは移動した。
ロザーリオは[9,12]へ移動した。

Round 9
カジヤ : へぇ……そこまで読んでくれてたなら嬉しいね。
ロザーリオ : 折角気に入ってくれている事だ。失望させては可哀相、なんて
カジヤは移動した。
カジヤは[12,9]へ移動した。
ロザーリオは移動した。
ロザーリオは[12,9]へ移動した。

Round 10
ロザーリオ : まあ戻ってきてしまったわけです。この場に。
カジヤ : フフ。
ロザーリオ : カウンター
機先の構え
ロザーリオは[見切り]になった
カジヤ : チャージッ!
カジヤは力をためた!
ロザーリオは[見切り]でなくなった
カジヤは[チャージ]になった
カジヤ : 明鏡止水ッ!
一瞬の静寂。
カジヤは[準備]になった
ロザーリオ : チェインスラスト
踏み込み、一閃 達成値:18([2,4,6]+6)
カジヤは回避しようとした。
カジヤは[準備]でなくなった
カジヤは回避した。 達成値:27([6,5,2]+14)
ロザーリオは[12,9]へ移動した。
カジヤの驟雨はAPが足りず失敗した。

カジヤは[チャージ]でなくなった
Round 11
カジヤ : …はーっ…… はは…
ロザーリオ : フフ、躱さなければ当てられましたよ。なんて。
カジヤ : 怖い怖い。
ロザーリオ : おっと、参ったな。
カジヤ : ……そらっ。
ロザーリオ : カウンター
機先の構え
ロザーリオは[見切り]になった
カジヤ : 落花流水ッ!
青い蝶が舞う。
ロザーリオは[見切り]でなくなった
ロザーリオは3のAPを失った  
カジヤは攻撃した。 達成値:12([5,1,6])
ロザーリオは防御した。
ダメージを10軽減! ([]+15)/2+([]+2)
ロザーリオに8のダメージ ([4,5,1]+23)
ロザーリオのチェインスラストはAPが足りず失敗した。

Round 12
ロザーリオ : とはいえ貴方の方が早いんです、構え直す余裕は少しはあるね。
カジヤ : だよな…浅ェ……中心を捉えるにゃあまだまだ…。
カジヤは攻撃した。 達成値:11([2,4,5])
ロザーリオは防御した。
ダメージを10軽減! ([]+15)/2+([]+2)
ロザーリオに2のダメージ ([2,1,1]+23)
ロザーリオ : カウンター
機先の構え
ロザーリオは[見切り]になった
ロザーリオのチェインスラストはAPが足りず失敗した。

ロザーリオは[見切り]でなくなった
ロザーリオ : ジリ貧だな、読みも冴えずといった所。
Round 13
ロザーリオ : とはいえ、それが諦める理由にはなりません。
カジヤ : っ……ったく受け身が上手いこと。
カジヤ : は、読めてるじゃん…遠慮なく行きますか、ね。
カジヤ : 来なよッ。
ロザーリオ : チェインスラスト
踏み込み、一閃 達成値:14([3,3,2]+6)
ロザーリオは[12,9]へ移動した。
カジヤに26のダメージ ([6,4,1]+17)
カジヤ : チャージッ!
カジヤは力をためた!
カジヤは[チャージ]になった
ロザーリオ : フフ、ならば遠慮なく。
カジヤは攻撃した。 達成値:15([6,4,5])
ロザーリオは防御した。
ダメージを10軽減! ([]+15)/2+([]+2)
ロザーリオに25のダメージ ([5,6,6,6,4]+23)
ロザーリオは[重傷]になった
ロザーリオ : まだやれる

カジヤは[チャージ]でなくなった
Round 14
ロザーリオ : まだやれますよ。当然ね。
カジヤ : ……そう来なくっちゃ。
ロザーリオ : カウンター
機先の構え
ロザーリオは[見切り]になった
ロザーリオは[見切り]でなくなった
カジヤは攻撃した。 達成値:5([2,1,2])
ロザーリオ : 参ったな、見事と褒めましょう。
ロザーリオは防御した。
ダメージを10軽減! ([]+15)/2+([]+2)
ロザーリオに9のダメージ ([2,3,6]+23)
ロザーリオは[気絶]になった
ロザーリオ : 終わりか……
パーティー全員が戦闘不能になりました・・・。
クエストに失敗しました。

Round 15
カジヤ : ……貰った!!(刀の切っ先を、突きつけた)
リュカ : これはこれは。わざわざ見に来た甲斐があったってものだ。見えてないけど、倒れたのが何方くらい分かる。(拍手した)
ロザーリオ : (弾く剣の構えはその切っ先から逸れ、そして地に足を付いて見せた)ハハ……お見事です。
∞ : フフ。先を越されたな。見事だカジヤ。
メル・ルーナ : す、すごい戦い、でした……(リュカに続いてぱちぱちと)
全体用メニューです。
トイトーヴ : ……ヒュゥ。見応えのある試合でしたよ、お二方。
カジヤが[戦闘をやめる]を選択しました
終了します。
カジヤが[OK]を選択しました
カジヤはロザーリオを応急手当した。
ロザーリオは[気絶]でなくなった
カジヤ : っは…はぁ…… ありがと、センセ。……
トイトーヴ : (続いて拍手を送る。)
ロザーリオ : 貴方が避け続ける千日手かとも思いましたが。興行を理解なさっているようで。
カジヤ : (手を差し伸べる)…あんたとは楽しくやって勝ちたかったから。
ロザーリオ : (その手を握る、酷く冷たい手だ)そりゃ何よりです。フフ……
リュカ : あーこれで私もゆっくり眠れる。ありがとね、カジヤ。(そう言って手を振って道を戻っていった)
メル・ルーナ : あ、お、おやすみ、なさい……
カジヤ : へへ……(互いに冷たい手だ。一度、しっかり握った。)
ベル : (小さく拍手と)(二人にお疲れ様、というように手を振って)(こちらも戻る)
ロザーリオ : なんだ、自分が勝たずとも気が済むんですかねアレは。
カジヤ : いいのか……なんか知らん間に敵討ちみたいになったな……。
トイトーヴ : ハァ、見てるこっちが緊張しちまったね。読み合いに次ぐ読み合い、もう何が何やら。
メル・ルーナ : 俺も……、もう、眠い、ので……、戻ります、ね……
ロザーリオ : 9連勝とは行かなかったな。フフ、戻りますか。もう夜も遅い。
個人用メニューです。
ロザーリオ は全回復しました。
カジヤ : おれもさすがにつかれた~…うん。
カジヤ は全回復しました。
∞ : ではな。
メル・ルーナ : 見させてもらって、本当に、ありがとうございました……
カジヤ : 見守ってくれてありがとね~。
トイトーヴ : や〜、お疲れ様です。アタシも戻るかァ……。
∞ : 好いものを見た。感謝しよう。
メル・ルーナ : (ふらふらとした足取りで戻っていく)
ロザーリオ : 観客があればそれが一番の刺激になりますから。では
メル・ルーナは、タオルを使った。
フカ……
カジヤは、タオルを使った。
フカ……
ロザーリオ : (いつもの席へと座り……そして思い出したように手持ちの傘を放った)
誰かが、此処で集めた傘のようだ。
[傘を差す]を忘れました。
メル・ルーナ : 皆さん、おやすみ、なさい……今日は、ありがとう、ございました……
ロザーリオ : ええ、お疲れ様です。
カジヤ : おやすみ、おつかれ~…。


ロザーリオ : 気になる事があれば、教えてやっても良いですよ。勝者の権利だ。
カジヤ : んぇ。(若干うつらうつらとしていたが顔を上げた)
カジヤ : え、えー。急に聞かれると悩むな。
ロザーリオ : 眠ければ後日でも。何、少しばかりお遊びです。大した事でも無い
カジヤ : んー……じゃあ触っていい?仮面の下。
ロザーリオ : 敗者に断る権利は無し……
ロザーリオ : (勿体ぶった事を言いつつ仮面を外して)どうぞ
カジヤ : お芝居みたいなこと言う。 ん…
カジヤ : (青い隻眼が金と灰の双眸を順番に見つめ。鍛冶らしく骨っぽいがいまだあどけなさ残る指先がそっと輪郭をなぞった。)
ロザーリオ : (その顔には生きた人間ではおよそあり得ない穴が空いている)どうです……
カジヤ : (形を確かめるように撫で、手を添えて止まる。)…… ……。
カジヤ : ……綺麗だね。 悔しくなるくらいには。
ロザーリオ : まあ、顔は整っている方かと。片眼は偽物ですがね。
カジヤ : 顔が良い……くぅ……(直視できなくなったのか逸らして) …おれも、片方は偽物。お揃いだ。
ロザーリオ : フフ、ならどっちが偽物か当ててみて下さいよ。向きも同じかもしれませんよ?
カジヤ : 金のほう。瞳孔が収縮しねェ。間近で見たらよく分かる。
ロザーリオ : そこまでじっくり見たんです?
ロザーリオ : フフ、当たりですよ。
カジヤ : ……こ、こんな機会滅多にないと思って。
ロザーリオ : 安売りはしていませんしね。なんて。
カジヤ : よし。おれの片目もまだ捨てたもんじゃねェや。
カジヤ : ふふ。
ロザーリオ : そろそろ戻しても?
カジヤ : ん、いいよ。さすがに頭の奥まで見せてとは言わね。
ロザーリオ : フフ、それは助かるかな。まあ、ダミアンには見せましたが。
カジヤ : (そっと手を離した)……見せたんだぁ…妬けるぜ…。
カジヤ : なんてね。
ロザーリオ : 仲違いした時に詫びのついで程度に。ま、終わった話です。
カジヤ : 随分仲良くなったみたいで。あだ名で呼んでたからちょっとびっくりした。
ロザーリオ : あだ名で呼ぶのが増えて妬きました?
カジヤ : (一瞬肩がぴくっとしたが)さぁ。 ……名前で呼べるのは少し、羨ましいケド。
カジヤ : 気付いてる? おれが名乗れないし名を呼べないの。
ロザーリオ : 全員に少し無理矢理なあだ名を付けるのは知っていますよ。それに、本当の名でもない
カジヤ : 若干胸がちくっとするぜ。そう、おそらくこの身体になったときに持ってかれてる。
ロザーリオ : 相手を呼ぶのも、その持って行かれた事に所以が?
カジヤ : そうだね、名乗れないものに呼ぶ資格もねェんだろ。
カジヤ : 最初はどうでもよかったんだが、最近になってようやく…不便だなって…。
ロザーリオ : 友人の名前を呼んでやりたい?
カジヤ : 銘も入れられねェし家族の名前も思い出せない。…あんたの名前だって。 …
カジヤ : ……うん。まだ声は出るから。
カジヤ : 忘れたくないし。
カジヤ : (首のつぎはぎを軽くなぞった)
ロザーリオ : 本当の名も知らない、というのは困るな。確かに……
ロザーリオ : 私は、自分の名は覚えています。生前に取りこぼした最低限の尊厳の一つです
ロザーリオ : カジヤ、というのをそのまま名にするのも、いずれは同じ事になってしまいそうだ。……解決策だとかを、即座に思いつけないのは困った所だな。
カジヤ : 「ロミオ、名前を捨てて。あなたの体のどこでもないその名の代わりに、私のすべてを受け取って。」…台詞なら言えるんだけど。まあ…そういう問題でもねぇかあ…。
カジヤ : あんたの名前もちゃんと覚えて、呼びたいんだ。まあおれはただの鍛冶屋でもいいけど、さ。
カジヤ : ……いっそ新しく貰えばなんとかならんかな。
ロザーリオ : 新しくか……
ロザーリオ : 東洋人の名には疎い、最も良く、そして似合う名を付けてやりたいところですが。
カジヤ : 東の名にこだわらなくていいよ。あんたに貰えるならいっとう嬉しい。
ロザーリオ : カジヤと余り遠く無い名で、良いのを思いつけばそれを付けてやりますかね……ふむ。
カジヤ : 思いついたらでいいよぉ。幸い、夜は長くて時間はありそうだ。
ロザーリオ : 思いついたら、としていたら私は一生悩むかもしれませんよ?
カジヤ : あははっ…それもそれで。心臓預けてるみたいで悪くない、あんたの他に頼める気がしねェから。
ロザーリオ : ではカルロと。私の故郷では強き男性たれと、そう願って付けられる名です。私を負かしたのですからそれ位には調子に乗ってもらいたい。なんて。
ロザーリオ : どうです?(少し自信無さげに問うた。この手の決断には不得手だった)
カジヤ : (ふっと笑みを浮かべる。悪戯っぽい、無邪気さが宿る)
カジヤ : ……カルロ、か。いいね、…あは、ちょっとくらい調子に乗ろうと思ったけど、いまドキドキしてる。うっかり眠れなくなりそうだわ。
カジヤ : ありがとう、ロザーリオ。
ロザーリオ : 気に入ったのなら何よりで。ちなみに私の名は若い男という意味です。フフ……冗談みたいでしょう?
カジヤ : ははっ。老け込むなよ、まだ若いでしょ。
ロザーリオ : フフ、それもそうだ。呼べるようになったのなら。良い事をしたかもしれないな。
カジヤ : 拍子抜けするくらいあっさり呼べたね。原始的な契約術なんて上書きすればそんなもんか……。
ロザーリオ : 他のも次から名前で呼んでやってみると良い。突然呼べば連中も驚くでしょう。
カジヤ : そーする。……嬉しくて明日死ぬかもなぁ。死んでるけど…。
ロザーリオ : 死なれたら困るな、私のせいにされてしまう。フフ、今日はもう寝ると良い。明日目覚めて、まだ現実だったのだと噛み締めるには、十分な睡眠もまた必要な事ですよ。
カジヤ : ははっ、そりゃ吊られかねんな。 …あんたがそれ言うのかい……本当のことだけど、さ。
ロザーリオ : フフ、お休み。此処で見ていますよ
カジヤ : 分けられるものなら分けたかった。おやすみなさい。また、明日……。
カジヤ : (目を閉じ、そのままふっと操り人形の糸が切れるように無防備に眠った)