「灰は灰に」

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──アンデッド発生予防処理。
そう題された張り紙が、
稀に依頼板へと張り出されることがある。

内容の仔細は、概ねこのようなものだ。
『弔われず、放置されている遺骸を、
　適切な方法で完膚なきまでに"清めて"、
　アンデッドにならないよう処理をしてほしい。』
清めるとは書かれているが、
実際の内容は遺骸の物理的な破壊と、
配られる希釈聖水の散布程度のもの。

依頼で指定される場所は、
モンスターの住んでいた森や洞窟、
また、盗賊の根城跡などである。
……要するに、『他の冒険者が掃討した後始末の依頼』だ。
そのため、戦闘の危険は少なく、
駆け出し冒険者向けの依頼と言える。

最も、内容に忌避感を覚えないのであればだが。
あなたが前情報で得た説明は、以上だ。
ここはもはや、今回の依頼先の森であり、
誰かが遂げたゴブリン退治の、その果ての跡。

進んで依頼をこなすか、
依頼を放棄して帰るか、
今が選択する時だ。
グレイ : さて、やるかね……
グレイ : 動死体の予防、向こうじゃよくやってたもんだがこっちの方でもやるんだな……
白骨化したゴブリンの死体が転がっている。
森の中だ。分解されるまで早かったのだろう。
ゴブリンの死体がアンデッドになることはほぼないらしいが、
死霊術師に目をつけられれば厄介であるらしく、処理すべきと言われている。
グレイ : ゴブリンじゃあ骨の構造が脆すぎるしな、動かした所で壊れるが……
グレイ : (杖をカン、と突き立てた)
グレイ : 『ラアナの白灰』！
グレイは杖を振り翳した 達成値:8 ([2,1,2]+3)
ゴブリンの骨に17のダメージ　　([4]+13)
ゴブリンの骨は[重傷]になった
死体に聖水を掛けた。
白骨化したゴブリンの死体が転がっている。
森の中だ。分解されるまで早かったのだろう。
ゴブリンの死体がアンデッドになることはほぼないらしいが、
死霊術師に目をつけられれば厄介であるらしく、処理すべきと言われている。
グレイ : こっちもか。頭が砕けてるな、前衛にでもやられたか……
グレイ : 『ラアナの白灰』！
グレイは杖を振り翳した 達成値:13 ([5,1,4]+3)
ゴブリンの骨に16のダメージ　　([3]+13)
ゴブリンの骨は[重傷]になった
死体に聖水を掛けた。
グレイ : (聖水の空き瓶を仕舞い)
白骨化したゴブリンシャーマンの死体が転がっている。

過去、シャーマン種には死霊術を用いる個体が観測されたこともあるらしく、
純粋なゴブリン種よりは念入りに処理を行うべきであるとの言伝があった。
最も、殆どの個体は軽度の火魔法を習得しているのみだ。
この死体も、恐らくはその例に漏れなかったのだろう。
傍らに落ちている杖の先が、僅かに黒ずんで焦げている。
グレイ : 死霊術を操る奴なんぞ居たらそりゃあ大問題だがね……
グレイ : こいつは違うな。
グレイ : 『ラアナの白灰』！
グレイは杖を振り翳した 達成値:12 ([4,3,2]+3)
ゴブリンシャーマンの骨に19のダメージ　　([6]+13)
ゴブリンシャーマンの骨は[重傷]になった
死体に聖水を掛けた。
グレイ : (杖を翳し、遺体を破壊した。大抵の魔術師が習得している簡単な矢の術だ)

骨だ。

少し錆びた初心者のロングソードが、重なるようにして落ちている。


もはやただの骨でしか無い。
弔われること無く、野晒しになりゆくだけのもの。
敗者が行き着く、ごく普遍的な定め。



それだけだ。
グレイ : チッ、酷いもんだな
グレイ : うちの故郷じゃ死体は灰になるまで焼いて砕くもんだ……倣っておこうか
グレイ : 『レルアバドの赫』！
グレイは杖を地に突き立てた 達成値:17 ([3,5,6]+3)
骨に31のダメージ　　([6,5,5,6]+9)
骨は[重傷]になった
死体に聖水を掛けた。
……どうやら、これで残る死体は最後のようだ。


あなたは依頼を完遂した。

この森でアンデッドが生まれ、
周辺を脅かすことはないだろう。
グレイ : (杖の先で念入りに骨を砕いた)
リーンに帰ろう。

グレイ : 簡単な依頼だったかな